特撮ロケ地の記録

東映特撮のロケ地をひたすらチェックするブログです。分析はしません

明日はリバイス最終回

またホバーバイク飛んでるところが見たい!どうしても見たい!

企画側,最初はロードムービー作りたかったんかい。仮面ライダーロードムービー,なんて相性がいいの。いつか作ってください。待ってる。お金なら払う。

 

バイス最終回ですか。毎年一年が早い。特撮ファンにとっては年末に似た感情を抱くもの。

子供たちの9月からの生活を励ますために仮面ライダーは9月始まりになった(いつかの戦隊公式参照)。必然的に最終回は8月末。大人が勝手に晩夏をしのんで切なくなる。合理的じゃないか。もちろん平成1期のように秋冬が舞台で寂しい雰囲気になるのも好き。

Wからウィザード、そしてビルド以降は9月始まり。9月はめでたい月!

 

戦隊でもライダーでも最終回前に振り返りたくなる。制作の皆さんへの感謝は書ききれないほど!

他の作品と比べてリバイスの良かったところは,やっぱり変身後のデザイン!今までにないタイプの配色と形だらけ!全部好き!

特にバイスちゃんのネオバッタゲノム!🧬

 

一輝は最初から最後まで戦うこと自体を拒んでいた。「戦いたくないんだけどな…」と悔ながら変身したり(しかも命を絶ってしまったので最悪な記憶では)掴み合いながらも話し合おうとしたり。こういった描写はきっと、多くの子供たちの心に残るもの。意識的に入れていただきすごく良かったと思う。

 

バイスによると,自分の至らなさや強烈な個性を許せるのは自分の中の悪魔のおかげらしい。自分らしくあるがために周囲を傷つける可能性がある。その覚悟をもって生きること。それはSNSの空気を読みすぎず信念をもつ制作サイドの心構えでもあったのかも。

バイス世界の悪魔はノリノリのお茶らけた奴らが目立つ。人間の黒い部分って魅力的になりうる。人がいいだけでは印象が薄くなりがちで,かといって悪の部分を小出しにしようとしても適度に飼い慣らせない現実に悩む人もいるのではないかと思う。

 

幸せ家族を描くという触れ込みで始まったリバイス。中盤までには親殺し,自己否定,同族争いをすべて描いて仮面ライダーミッションクリアして何より。

これまでの仮面ライダーは家庭、特に父親に恵まれなくてもひたむきに生きる若者が変身することも少なくなかった。そんな仮面ライダーシリーズで家族を描く挑戦だけでもその心意気を買いたいと思うと同時に、恵まれて育ってきた平和な人たちのスポーツ絡みの悩みは全くの無縁のものなので遠くから眺めるような気持ちで見ていた。

家庭環境に恵まれていてもそれ相応の悩みがあると頭ではわかっていても(帝一の國で大鷹弾が言ってたから)、まあ眺めることしかできないのだ。ゴーゴーファイブの「信じあうのが家族です」はすんなり観ていられたのに。

でもそれ以前の問題だった。40手前筆者,一輝と大二の顔の区別がつかない。髪型で見分けていたところ,カゲロウというまた似たやつが登場!え,大二と同じ役者さんなの,似てるっていうか同じなのか,わからん(10話あたりでようやく見分けがついた)。セイバーやゼロワンは何人出てきても全員系統が違ったよね?でも兄弟役だからかけ離れた顔は選べないか,じゃあ仕方ない。いいです,ロケ地とアクションを中心に見ているので。その他にもわからないことだらけだった。

まずお父さん。しばらくダメ父親扱いされているのがピンとこなかった。今や世間は職業YouTuberに偏見ないし,銭湯のお客さんと触れ合ってるし,家族への接し方は楽しいし,ダメ扱いされる要素そんなになくない?よほど接客できないだとかお金使い果たしちゃうような描写でもないとダメ扱いは理不尽。変身したって「ギャップが!」とはなりません。最初から普通に最高のパパさんだったから。ぶーさんとの茶番劇的なギャグばかり詰め合わせ映像が見たい。

お母さん,多分ご近所にいたら無難に接するけどちょっと苦手かもしれない。けれどスピンオフベイルでの若い頃の姿と繋げることでしっくり。バイスの声に耳を傾けず最初からキツくあたってたのも,ベイルに似ていたからだよね。「人間,どんなことがあっても熱いお湯に入っていれば復活できるのよ」こういう言語化いいですね。ニチアサ世代の親御さんたちは,お風呂タイムはわちゃわちゃしがち。同じ時を過ごすなら,わずかなリラックスタイムを存分に楽しまないと損だもんな~

序盤からわかりやすい闇を抱えていた大二が主人公でも良かった気がするけど、それじゃ平成か。「できる弟,兄が気後れ」はよくある設定。一輝が弟で社交的で明るくて,大二が長男でおとなしめで言いたいことが言えなくて悪魔すくすく・・・みたいなあるあるを放棄したらこうなったのかな。

大二は,カゲロウが居ない間がつらかった。悪魔と離れて正義一辺倒になっているのに,より良い共存を目指す一輝の理想論を「綺麗事」と切り捨てる構造は不思議なねじれだった。現実にありうる話。一人ひとりが幸せに暮らしてほしいけれど,世界の平和も大事。個人の自由と公衆衛生に配慮した行動が望まれる(バランス次第では法に触れうる)今だからこそ響きやすいテーマ。平成が終わらない私は「だからこそ現実にしたいじゃない。ほんとは綺麗事がいいんだもん」の五代雄介を召喚したかった。平成が終わらない。

26話の大二はカゲロウから非情さを引き継ぐ必要があって,44話の大二はカゲロウを受け入れる器ができた。人生のステージや本人のコンディション次第で悪魔との距離感を調節するとよさそう。

アギレラ様(当時)が生贄と知った段階で過去放送を再視聴するとオルテカの演技に圧倒される。こいつこんなに「ほどほどに窘めながらもスマートにサポートしてます」感をバリバリ出してるのに実は騙してるんだぜ!鬼!悪魔!イカ!と非難したくなる好演。俳優さんたちっていつの段階で設定を知らされてるのだろう?どう転んでもいいように余白を残しながら演技しているのかしら?(台本を渡されてびびったパターンが多い印象の東映特撮。多くはないのか?直前に知ったって状況が面白くて記憶に残りやすいだけ?)親から否定され続ける壮絶な過去があったとしても,他人を巻き込んで傷つけていい理由にはならない。

家族には恵まれながらも辛い過去を持つ人々が評価されていたように思う。ヒロミさん,再出発しようとする中盤のたまき君。子供向け要素を丁寧に描くと,大人の心にも響くのだろう。昭和生まれとしては,悪の科学者や仲間の意外な裏切りはお腹いっぱい。派手な設定の裏で置き去りにされやすい良心が垣間見えると,自分の子供時代まで救われる気がする。

ウィークエンド,あまり思い出せない・・・公子さんを切り捨てる,最初からその覚悟だったとしても実際その状況になったらすごく後悔していたからこそだったのかな。という浅い話しか思い出せない。制服は素敵だった。

旧狩崎家だとか悪魔の移植だとか真澄さんの狂気と不器用さには頭を抱えるしかなかった。悪魔が移植できる世界って,改造人間の歴史のある仮面ライダーとしてはひたすら面白い。

 

かつて脚本の木下半太さんが「面白くなければ脚本家の俺の責任。(中略)面白かったらプロデューサー,監督,役者,アクション,スタッフさんのおかげ。」とツイッターで仰っていた。なんて気持ちいい人なんだ・・・。リバイス開始前に以前の映像作品を拝見したけれど,どんでん返しに定評があるそう。また特撮の世界へぜひお願いします。今度は女性メインの作品ができるといいですね。

ライダーの女性といえば,私はクウガの桜子さん,アギトのオザスミ,龍騎の令子さんが好きです!!・・・ここでも平成が終わらない。

 

木下さんも仰るようにアクションのおかげの部分。特撮作品においてこれは大きい。主役が縄田さん、大好きな永徳さんがバディでW1号という設定、永徳さんの動きに木村昴さんが声を当てている、そこに集中していた1年間だった。

縄田さんはパステルカラーを纏っていても脚が長い。膨張色でもあのスタイルになるとは?

永徳さんはこれまでは比較的ややクール系のキャラの変身後を演じることが多かった。必然的に戦闘シーンとしては洗練されたアクション、美しい動きに秀で、キックの素晴らしさは説明不要だろう。それが!今回はコミカルな動きも満載!アドリブの嵐!「動きがうるさい」は誉め言葉!長年のファンには非常に嬉しい1年でした。

木村昴さん,過去の戦隊でキュウレンジャーのセイザブラスター,ジュウオウジャーのボウリンゲン,キラメイジャーのバクダン邪面など出演されている。永徳きむすばペア,素晴らしかったです。

デモンズ軍団も最高でした。最終回,スーツアクターさんたちお一人お一人に役名が表記されるかな。

そして再び中田さん永徳さん縄田さんのライダーが見られる9月以降!できれば蔦宗さんにも出てほしい。東映さんよろしくお願いします!